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(4)設定圧が高すぎて海水排水弁が作動しない可能性もあるが。
 ・フロート式海水排水弁の方が確実に動作すると思われる。
(5)フロート式海水排水弁の動作について説明して欲しい。
 ・海水が侵入するとフロートが上昇し、カムによりワイヤーが引っ張られ、弁が開く機構になっている。
(6)衝撃圧が加わった場合、バイパス弁があってもタービン側が高圧になる可能性があるため、タービン側を空気や海水から遮断する構造にする必要があると思われる。空気流調整弁や緊急遮断弁類似の構造の弁が取り付けた方が良いと思われる。
 ・防波堤灯台に使用する蓄電池の容量の関係から油圧・モーター類は使用できないと思われるが、空気流を遮断する構造は考えていきたい。
(7)海水排水弁等可動部は出来るだけ避けた方がよい。仮に発電機を防波堤の天端に置くとしてもテーパーをつけると海水は戻る。
(8)防波堤の場合、越波を基本とした方がいい。タービン・発電機を灯台の中に入れたらどうか。灯台の高い所まで海水が上昇するとは考えにくい。また、防波堤上では釣り客にいたずらされる可能性があるのでは。
 ・小型の灯標では難しいが、大きな灯台では可能なので、充分検討したい。
(9)海洋科学技術センターが以前山形県のある漁港の沖にこの例に似た空気室を設置したことがあるが、波により脱落した。空気室を防波堤に抱かせる時は堤体に沿った横方向の波の力を考慮した方がよい。
(10)空気室の断面形状を半楕円形にすれば防波堤に沿って走る波はかなり緩和されるのでは。
(11)大きな波がきた場合、一度波が下がり再び上昇する。このとき空気を衝撃的に圧縮する。この力を計算する必要がある。
大きな波がくる所は元々波エネルギーが大きな所だから、多少効率を犠牲にしても安全側に作った方がいい。空気室が大きい方がやわらかいバネがあるのと同じなので受ける圧力は小さくなる。従って空気室は大きめに設計した方がいい。
(12)空気室を押しつぶす力はどうか。
 ・空気室内に空気があるので大丈夫である。
(13)九十九里浜片貝漁港では発電装置を波の力のかからない所に持ってきている。
 ・パイプを堤防に取り付けるとき、防波堤の前面壁を削ると問題あるが、防波堤上のコンクリートは削っても差し支えないのでは。
(14)空気室は波エネルギーが充分あれば、外洋側ではなく湾内側に付けることも可能か。
 ・必要な電力がえられれば、湾内側でも良い。
(15)大きな波が空気室に作用しないよう、消波用のテトラポットをうまく配置することは出来ないか。
 ・大きな波のときはテトラポットによる減衰が大きい。小さい波の時は減衰が小さいので、ある程度のフィルター効果は期待できる。
但し、ブロック自体が波により動くと空気室がつぶされる可能性がある。
(16)固定式波力の場合、装置一式の稼働期間はどれくらいを見込むか。
 ・一度設置したら10〜15年は使用する。

 

 

 

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